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文具コラム

文具屋のシンボル

投稿日:2017年7月5日 更新日:

古い文房具に興味を持ち始めたのには今から15〜16年前でした。
きっかけは町から文具屋さんが消え始めていく不安にかられてからだった。

町を歩けば廃業した店舗の前に侘び寂びのある陳列ケースや、
時代を感じさせる文具の数々が
「お役目ご苦労様」の言葉もかけられぬまま無残な姿で放置されていた。

まるで歴史が、かき消されていってしまう衝動にかられた。

同時に振り返れば、当店も改装を繰り返す度に、似たり寄ったりのことをしていた。

伝えていく文具を置き去りにし、
時代に取り残されまいと焦りにも似た思いで新しい物にすがりつく毎日だった。

以来、通いつめた骨董市。

大阪には毎月21日に弘法さん(弘法大師生誕の日)と親しまれている骨董市が立つ。

四天王寺の境内に大小様々な店が200軒ちかく軒を並べ賑わう。

足繁く通い、お目当ての物を見つけては、不思議な安堵感に包まれた。

そんな懐かしい文具を収集していく中で、
どうしてもあきらめきれず手に入れたいものがあった。

それは、文具屋のシンボルともいえる木製六角形の印鑑タワー。
店舗改装の折に、後ろ髪を引かれながらも処分してしまっていた。

それが無性に恋しく欲しくなった。

夢とはいつか叶うものなのか、出会った瞬間の感動は例えようの無いものでした。

本柘植(ほんつげ)の手掘りの印鑑がぎっしり詰まったそれは、
ブルーシートの上に無造作に置かれていた。

生唾を飲んだ瞬間でした。

抱きかかえるようにして持ち帰り、以来、当店のお宝として店頭に飾っております。

とまあ、
日本昔話もながくなりましたが、

時代の流れと共に、
手彫りも機械彫りへと変貌を遂げ、スピード仕上げ15分と言う、スタンパークリエイターを導入。

当社デザイナーが手がけた様々な文具スタンパーは、旅の途中に立ち寄られた文具好きな方々に、記念スタンプとして愛され親しまれております。

大阪にお越しの際は是非記念に一押し、
ポイッとなのスタンパーをお試しくださいませ。

 

 


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